ERな人 VOL. 88 鈴木 藍香 (TheSunGoesDown store manager)
ERな人 VOL. 88 鈴木 藍香 (TheSunGoesDown store manager)
photo, text, edit by NAOKI KUZE

1906年に創業したアメリカンワークブランド”SMITH’S AMERICAN”(以下スミス)。1970年台に日本で流通するとリアルワーカーからアメカジフリークまで、ジャンルレスに様々な人々に愛され続けてきたブランドです。このウェブマガジン「ERな人」では、そんなスミスを身にまとった現代で様々な役割を持ち活躍する”ERな人”達の仕事やライフスタイルをご紹介していきます。





ー前職は保育士だったそうですね。
鈴木 藍香 (以下 藍香): 元々小さい頃から子供が好きで、物心ついた頃から保育士になるのが夢だったんです。
ーそれは小学生ぐらいですか?
藍香: 保育園の時からです(笑)。「私も先生になる!」って言ってました。
ーすごい。そんな幼い頃からの夢を一途に叶えたんですね。
藍香: 結果的にはそうなりますね。でも学生の時から洋画が好きで、古い時代背景に出てくるような洋服が可愛いと思ってその頃から洋画の影響で古着が好きだったのでアパレルへの憧れもありました。でも、ずっと保育士になりたいと思って生きていたし、保育士にならずにアパレルに挑戦するのはちょっと違うなと思って、保育士の専門学校に進学する道を選び、卒業後は長年の夢である保育士になることができました。


ー夢であった保育士になられたのに、なぜそこからアパレルの道に進むことになったのでしょうか?
藍香: 入社して半年ぐらい経った時に、仕事は楽しいけれど私は業務上で子どもを叱ったりすることが苦手だし、集団行動も私個人として本来苦手なのに、園児には自由に過ごして欲しい気持ちを抑えながら「この時間にこれをやってください」みたいなことを言うのも本心としてはツライ気持ちだったんです。子どもと関わるのは大好きだけど、仕事としては私には向いていないなと思うようになっていったんです。それで人生1度きりだから若いうちに挑戦しようと思って保育士をやめたのがアパレル業界への挑戦のきっかけでした。
ーでは現在ストアマネージャーを務めていらっしゃる“TheSunGoesDown”で働くようになったきっかけは?
藍香: 私は地元が福島県で、高校の時は部活をしていたのでお金が無かったんですけどSNSでTheSunGoesDownで働かれているスタッフのコーディネートがとってもカッコよくてずっと憧れていたんです。専門学校時代は仙台だったので、TheSunGoesDownのSNSに投稿されるコーディネートを真似するように仙台の古着屋で頑張って近い雰囲気のアイテムを見繕って真似をしたりしてました。たまに東京に遊びに行った時はTheSunGoesDownへ絶対に足を運ぶぐらい昔から憧れの古着屋だったんです。なので保育士を辞めて古着屋で働きたい場所はTheSunGoesDown一択だったんです。






ヨーロッパで買い付けたヴィンテージアイテムをメインに展開している。不定期でオリジナルアイテムもリリースしており、フォトTeeは買付け時にオーナーが撮影したランドスケープをプリントに落とし込んでいる。
ー当時アパレル業界自体も藍香さんにとっては未経験だったわけじゃないですか。いざTheSunGoesDownで働きたいと思ってから、どのようなアクションを起こされたんですか?
藍香: そもそも、当時のTheSunGoesDownではスタッフの募集をかけていなかったんですけど、まずは勝手に履歴書を作ってお店に持って行くところからスタートしました(笑)。でもその時はオーナーがいなくて、その時に店頭に立たれていたスタッフの方に履歴書をお渡ししたんですけど返事が返ってこなくて。でも私はしつこいので当時は渋谷や学芸大学にもお店があったので姉妹店にも履歴書を渡しに行ったんです(笑)。その時もオーナーが不在だったのでスタッフの方に「TheSunGoesDownに入れませんか?」って訊ねたりしてたんですけど、みんなオーナーじゃないので、その質問に答えられないだろうから今思えばとても困らせてしまっていたと思います(笑)。
ーTheSunGoesDown愛が強いですね。
藍香: はい(笑)。それからも何回も履歴書を送ったり、こまめに連絡もするようにしていたんですけど、スタッフが足りていて募集をしていなかったこともあって結局TheSunGoesDownには入れなかったんです。それでずっと何も仕事をしないでいるのも嫌だったので、修行をしようと思って都内の別の古着屋で働くようになったんです。
ーすごく前向きな行動ですね。そこからどのようにしてTheSunGoesDownへ?
藍香: 別の古着屋で働き始めて半年ぐらい経ったタイミングでオーナーから連絡が来て、「スタッフの募集をかけようと思うんだけど藍香ちゃんはずっと入りたいって言ってくれてたから、優先的に声を掛けさせてもらいました。」って嬉しい連絡をくださって。私も「これはもう絶対やるしかない」と思って、「TheSunGoesDownに入れるなら何日でも良いので宜しくお願い致します!」っていう感じでついにTheSunGoesDownに入ることが出来たんです。



ーTheSunGoesDownに惹かれる理由を教えてください。
藍香: 高校生の時からTheSunGoesDownが提案するコーディネートや世界観に昔も今も惹かれています。お店でピックアップしているカラーパレットもナチュラルなところも激しい色味を着ない私にとっても魅力的なんです。

アースカラーやナチュラルにフェードした色味のアイテムが多くレイアウトされている。




洋服以外にもアクセサリーやシューズ、雑貨なども幅広くラインナップされている。
ー実際にTheSunGoesDownで働かれてみていかがでしたか?
藍香: 私は物覚えも悪いし、初めはちょっとしたことでも焦ったりもしてたんですけど、オーナーは私のペースに合わせてくださって、「藍香が得意なことを伸ばしていって、苦手なとこは俺らがカバーするから」って言ってくださっていて、働き始めて5年ほどになりますけど、それが今も変わらずで本当にTheSunGoesDownの元で働けて幸せですし、ずっと楽しく働かせてもらっています。

ー働いている中で楽しい瞬間はどんな時ですか?
藍香: お客さんとの関わりで、お洋服を買ってくださった時に、「また来ますね」って言ってくれるのはやっぱり嬉しいです。そのほかにも自分がディスプレイしたり、コーディネート提案したアイテムがお客様にすごく刺さったり、あとからSNSでコーディネートを見せてくれたり、TheSunGoesDownに入ってからはより人に興味を持つことが楽しくなったんで、お客様1人1人と関わることを私はとても大事にしてますし、お客様がTheSunGoesDownを通して喜んでくれる時がとにかく1番嬉しいです。
ーワークスタイルのこだわりを教えてください。
藍香: 私自身もお客さん側の時にそうやってTheSunGoesDownのスタッフの着こなしが「かわいい。」ってなってお洋服を買いに行くっていう、それが楽しかったので自分らしさは忘れずに、好きなものをちゃんと毎日着た上で、でも難しすぎるコーディネートにならようにすることをいつも念頭に置いて日々ファッションを楽しんでいます。今日のSMITH’Sのコーデュロイオーバーオールはシルエットも綺麗だし、カラーもブラウンでTheSunGoesDownの古着とも相性抜群なのでお客様にも真似してもらいやすそうですよね。


ー今後の展望を聞かせてください。
藍香: TheSunGoesDownのファンをもっとたくさん増やしていきたいです。古着を着ない人たちにも気軽に足を運んで欲しいし、私がTheSunGoesDownに入った時からずっと、オーナーの教えですけど、アットホームな空間っていうのを大事にしてるので、町の古着屋として男女関係なく来やすいお店作りを今後もより一層頑張っていきたいです。下北沢と言えばTheSunGoesDown、そしてTheSunGoesDownと言えば私だよねって思ってもらえるようになるのも夢です。わざわざ遠くからでも足を運んでもらえるような魅力のあるお店になれるようにこれからも頑張ります。


LES HALLES OVERALL / UNEVEN CORD / MOCHA

鈴木 藍香 @__uuaa @tsgd_tokyo
TheSunGoesDown store manager
福島県出身。専門学校卒業後は上京し幼少からの夢であった保育士と働くが、高校時代からファンだったTheSunGoesDownへの憧れが募り転職を決意し、念願のTheSunGoesDown擁するsmock Inc.に入社。現在はストアマネージャーを任され、店頭でのショップ運営のほか、EC用の撮影や、メディア出演など多忙な日々を送る。