ERな人 VOL.47 megumi yamazaki (ILLUSTRATOR)

ERな人 VOL.47 megumi yamazaki (ILLUSTRATOR)

photo, text, edit by NAOKI KUZE

 

 1906に創業したアメリカンワークブランド”SMITH’S AMERICAN”(以下スミス)。1970年台に日本で流通するとリアルワーカーからアメカジフリークまで、ジャンルレスに様々な人々に愛され続けてきたブランドです。このウェブマガジン「ERな人」では、そんなスミスを身にまとった現代で様々な役割を持ち活躍する”ERな人”達の仕事やライフスタイルをご紹介していきます。

 

ーアーティストとして活動を始められたのはいつ頃からですか?

megumi yamazaki (以下megumi): 2017年ぐらいから描き始めたので7年ぐらいになりますね。

ーそれ以前から絵を描いたりはされていたんですか?

megumi: 実は急に絵を描き始めたので絵を描き始めたのも2017年からなんです()。学生時代の教科書に落書きは多いタイプではありましたけど、特別幼い頃から絵や漫画を描いて育ってきましたっていう感じではなく、2017年まで全く絵を描いたりしてこなかったんです。

 

住居とは別に借りているアパートをアトリエとして使用しているmegumiさん

 

ー意外なルーツですね。では全く描いてこなかった絵をなぜ描こうと思ったんですか?

megumi: きっかけは、趣味で刺繍を始めたんですけど、刺繍をする前に下書きみたいな感じで布に絵を描くんですけどそれが最初ですね。しばらく刺繍にハマっていたので刺繍のために絵を描いてました。すると友人からお絵描きアプリを教えてもらって、紙に書いた絵をスマホでスキャンすると簡単に書いた絵に色を付けたり出来るんですけど、スマホ一つでこんなに簡単に作品が生まれることにカルチャーショックを受けてしまったんですよ。そこからぱったり刺繍はやめてデジタル絵に移行しました()

 

壁面には有孔ボードを設置し、ご自身の作品や過去に制作したグッズ、お気に入りのアートがレイアウトされている。

 

ー初めてのクライアントワークはどのようなお仕事でしたか?

megumi: “HUSKING BEE”の平林さんのソロプロジェクトのアルバムのアートワークですね。いきなりDMを送ってくださってビックリしました。ジャケットのアートワークだけじゃなく、CDまるごとデザインをするっていう内容だったので入稿データをちゃんと作らないとダメじゃないですか?でも私はこの依頼を頂くまでイラストレーターのソフトも触ったことがなかったんですけど、このお仕事がきっかけでイラストレーターをPCにインストールしました()。もう何から何まで初めてのことでした。

 

ーイラストレーターを使ったことがない中での初めてのクライアントワークの納期は無事に守れ
ましたか?

megumi: わからないところはネットを駆使して、なんとかソフトも扱うことができて、無事に入稿することが出来ました。正直今の感覚で作品を振り返ると未熟さもあるんですが、逆にあの時の感覚でしか生み出すことが出来ない作品なのでとても気に入っています。このお仕事のおかげでソフトもちゃんと使えるようになりました()

ー現在はアーティストのお仕事一本で活動をされているようですが、キャリアの初めは別でお仕事もされていたんですよね?どのように独立をされたんですか?

megumi: 最後に務めていた会社は、イラストのお仕事を両立しやすい環境で出勤回数も週3,4ぐらいにしてもらえるような融通の利く職場だったんです。でも3年ぐらい働いたタイミングで会社の面談があって、「会社に軸足を移して働いて欲しい」と言われたんです。当時は絵の仕事と会社の仕事の割合も50/50だったので、だったら絵の仕事に振り切りたいと思ったので、思い切って会社を辞めちゃいました。辞めたタイミングが2020年の4月のタイミングだったので、世界がコロナ禍 に入って不安もあったんですけどもう勢いで。

年明けに書き初めした”関根勤”。関根勤さんのようなアーティストになりたいとのこと。

 

ー会社を辞めることは怖くありませんでしたか?

megumi: 今のところなんとかなってますね()。でもあの時の決断は良いターニングポイントだったと思ってます。実はもう一つターニングポイントがあって、2019年も私にとっては大きな出来事があって、初個展を台湾で開催したんです。

ー初個展が台湾というのはすごいですね。どういった経緯で個展をすることになったんですか?

megumi: もともと台湾が好きで2019年の夏に3度目の台湾旅行に行く予定で。ちょうど雑 誌”POPEYE”も台湾特集の号を出していたタイミングだったので雑誌を買って新たに情報をチェックしてたんです。その中で掲載されていた”KWON SAEM COFFEE”というコーヒーショップが気 になったのでインスタでフォローしたら、そのショップからDMで「君の絵素敵だね」ってメッセージを送ってくれたことでただの旅行計画から個展開催まで発展したんです。その時の展示もとても良い内容でしたし、その個展がきっかけ絵の仕事が個展開催前より格段に増えたんです。その勢いや流れがあったので会社を辞める決断が出来たんだと思いますね。

 

アトリエがある同じ建物の1階にはmegumiさんの高校からの友人が切り盛りするカレー屋”chamame”が。 同店のロゴやマーチャンダイズのデザインもmegumiさんが担当している。

 

ーでは実際に独立されてみて、どんな時が楽しいですか?

megumi: 展示イベントとか個展が好きですね。あとはクライアントワークも好きです。そもそも大好きな絵で生活ができているので常に楽しいです。あ、でも特に好きなのはグッズを作ることかもしれません。変なグッズを作るのも考えるのも気分が上がりますね()。作るのが難しそうなグッズでも、どうやったら作れるかな?とか考えたり、どこの工場なら作ってくれるかな?とか探したりする時間も好きですね。

chamameKentaroさんとMaiさん夫婦。店内にはmegumiさんの作品が至る所に飾られている。

 

ご結婚の際にmegumiさんが描いたウェルカムボードも厨房内に飾れていた。

chamameのランチカレー

megumiさんがアトリエで作業をする際は毎回chamameで食事をしているそう。

 

ーmegumiさんの作品といえば長年描き続けられている”犬”のキャラクターが浮かびますが、 megumiさんにとってこの”犬”のキャラクターとは?

megumi: 知人の飼っていた犬がモデルなんですけど、絵を描き始めた時から今までずっと描いていて、ここ2年ぐらいでそのの仲間のキャラクターも5人ぐらい生み出したんですけど、私自身が彼らを描くことで逆にエネルギーをもらっていて、「楽しい!」って気持ちにしてもらってます。 我が子のような存在ですね。

 アトリエの押入れを改造して作った作品の展示スペース。 奥に座っている”犬”のぬいぐるみは等身大サイズであり、展示イベントで地方や海外に行く際は必ず連れて行くそう。

近年は一点物のラグも作品として製作しているmegumiさん。

タフティング(ラグを製作する技法)もアトリエで行っている。 友人に作ってもらったというオリジナルの緑色の作業台を愛用している。

LES HALLES PAINTER / CHARCOAL
 

ー今後、挑戦したいことを教えてください。

megumi: この空間もアトリエではあるんですけど、ちゃんとした物件を借りてアトリエ兼ショップとなる場所を作りたいです。先ほども話してたように私はグッズを作るのが好きなので、作品を飾りつつ、そのグッズを並べてお客さんが気軽に来れるような空間ができたら素敵だなと思ってます。近いうち実現できたら良いですね。

 

megumi yamazaki @megumi_.yamazaki
ILLUSTRATOR イラストレーションを主な表現とし、シュールな世界にポップな色をあてたイラストが特徴。得体 の知れない謎の生き物を描くことが多い。個人のグッズ以外にも、数多くのアーティストのアート ワークやグッズの制作に関わり、精力的に活動を展開している。


megumi yamazaki ウェブストア”DOGS KNOW EVERYTHING” https://dogdogdogdaa.thebase.in/

撮影協力

chamame @chamame

 

 

 

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