ERな人 VOL.11 / OVERLAP CLOTHING (水野遼平、稲葉真理恵)
ERな人 VOL.11 OVERLAP CLOTHING (水野 遼平, 稲葉 真理恵)
photo, text, edit by NAOKI KUZE
1906に創業したアメリカンワークワークブランド”SMITH’S AMERICAN”(以下スミス)。1970年台に日本で流 通するとリアルワーカーからアメカジフリークまで、ジャンルレスに様々な人々に愛され続けてきたブランド です。そんなスミスを現代で活躍する”ERな人”に仕事やライフスタイルを通して着こなしてもらい、スミスの 魅力を語っていただきます。
ー本日は水野さん&稲葉さんご夫婦が三宿に新しくオープンしたばかりのヴィンテージウェアとオリジナルブランド”マップ”を展開する”オーバーラップ クロージング”にお邪魔させていただきました。店舗としては2店舗目とのことですが今回の新店を出された経緯やコンセプトなど教えていただけますか?
水野 遼平(以下水野): 僕は元々スタイリストとして長く活動をしていて、その活動と並行してこの”オーバーラップ クロージング”を夫婦で経営しているのですが、繁華街からは程よく距離を取りつつもさまざまなエリアにアクセスしやすい淡島通りのエリアで事務所として使える物件を元々探していたんですけど、予期せぬタイミングでこの事務所とお店の両方の目的で使える良い物件に出会ってしまって。とりあえず通るか分からないけどダメ元で審査してもらおうかと思って審査に通してみたら審査が通ってしまって、じゃあやるかと(笑)。
―探して求めていた条件以上の物件にいきなり出会ってしまったんですね(笑)
稲葉 真理恵(以下稲葉): そうなんです。本当に探し始めて急展開だったんですけど、この場所を実際に足を運んでみて、自分たちのお店をイメージしてみた時にとてもしっくりき過ぎてしまって、もし審査が落ちていたらと思うとめちゃくちゃ落ち込んでいたと思います(笑)。この辺りは人の流れもある程度把握していたことと、1店舗目の富ヶ谷店と違ったアプローチで”オーバーラップ クロージング”の世界観を表現できると確信出来ていたので。
水野: 新店舗でのアプローチ方法は富ヶ谷店とはしっかりと差別化を図りたかったですし、商品の見せ方はもちろんですが、この新しい三宿店ではヴィンテージの家具や照明を内装に取り入れて、とにかくリラックスしてもらえる空間を作りたいと思っています。店内に椅子を設置しているのもそういった思いもあって。
1階がOVERLAP CLOTHING、2階はスタイリストでもある水野さんの事務所。
―自然光も一日中入ってきてとても気持ちの良い空間だと思います。
稲葉: 光が良い感じに入ってくるのも気に入っています。それにこのビルのエントランスがビルオーナーが経営されているコーヒー屋さんもあるので、散歩がてらフラッっと遊びに来てもらったり、私たち含めスタッフとも会話を楽しんでもらえたら良いなと。コンセプトはお買い物だけじゃなくて複合的に楽しんでもらえる空間を提供できるお店にしていきたいですね。
―本日は水野さんにはデニムカバーオール、稲葉さんにはペインターパンツを着用していただきました。コーディネートのポイントなど教えていただけますか?
水野: 僕は高校の時にスミスのトラッカータイプのジャケットを古着で手に入れて愛用していました。それもあって久々ジャケットを着たいなと思ってデニムのカバーオールをチョイスさせてもらいました。メイドインジャパンのデニムの雰囲気がとても良かったので、カバーオールをちょっと綺麗めな雰囲気に持っていきたくてスラックス合わせにしてみました。
デニムカバーオール (スミス) ¥26,400 / ボトムス (ヴィンテージ)
稲葉: 私は私たちのオリジナルブランドの”マップ”で展開しているファティーグジャケットのサイドのリングベルトがナチュラルカラーなので、そのベルトのカラーをパンツと合わせたくて同色のペインターパンツをチョイスしました。洗いのかかっていないリジットの状態で今履いているのでガシガシとした履き心地なんですけど、私はこういう硬い感じの生地感のアイテムが大好物なんですよね。穿き込むとどんどん馴染んでいく行程も愛着を持って楽しめますし。ファティーグジャケットとペインターパンツでワーク感が強いので足元はパンプスを合わせて女性らしさもプラスしています。
―メンズのアイテムも着こなすのが得意な稲葉さんらしいコーディネートだと思いました。インナーのピンクの太ボーダーカットソーとの色合わせも素敵ですね。
ファティーグジャケット (マップ) / ボーダーカットソー (アトリエモンケメル) / ペインターパンツ (スミス) ¥17,600 / シューズ (ヴィンテージ)
稲葉: パンツのブルーステッチがとっても可愛かったので、ブルーに合うかなと思ってピンクで合わせてみました。思っていた以上にウエストのラインが綺麗で、股上も少し深めだったので、トップスをインしてハイウエスト気味にして合わせるのが気に入ってます。女性だったらコンパクトなサイズ感のTシャツなんかで合わせるのもこれからの時期にオススメしたいですね。
―それでは最後に今後の活動について教えてください。
水野: 淡島通りには僕たち”オーバーラップ クロージング”以外にも、古着屋さんも色々ありますし、飲食店なんかも色々あります。そしていわゆる原宿、下北沢、中目黒みたいなエリアと違って人の流れも比較的ゆったりしているので本当に居心地の良い街なんですよ。そんな三宿というエリアにまずは根付いていきたいですね。
稲葉: うん。馴染みたい、根付きたい(笑)
OVERLAP CLOTHING @overlap.clothing
渋谷区富ヶ谷にある複合ショップ「OVERLAP」の中のアパレルショップ 「OVERLAP CLOTHING」
この春に世田谷区代沢にて、初の単独店舗をオープン。
現役スタイリストによるセレクトの、メンズウィメンズの古着と、オリジナルブランド『map.』を展開。
水野 遼平 @mizunoryohei
株式会社rideride 代表取締役 / ファッションスタイリスト / OVERLAP CLOTINGオーナー
2005年にスタイリストとしてキャリアをスタート。スタイリストの型にとどまらずファッションディレクションや、コスチュームデザインにも活動の範囲を広げる。2020年にスタイリスト業と並行して妻・稲葉 真理恵と渋谷区富ヶ谷に複合ショップ「OVERLAP」内にアパレルショップ「OVERLAP CLOTHING」をオープン。次いで2023年に世田谷区代沢にて同ショップの単独店舗をオープン。主に店舗運営、古着商品の買い付けやオリジナルブランドの「map.」のディレクションを担当。自社のrideride では、スタイリストのマネジメント業務もスタートし活動は多岐に渡る。
稲葉 真理恵 @inabamarie
OVERLAP CLOTHINGディレクター
大手アパレルのプレスを経験後、フリーランスとしてキャリアを開始。2020年12月より、ファッションスタイリストとして活躍する夫の水野遼平氏とともにアパレルショップ「OVERLAP CLOTHING」を立ち上げる。オリジナルブランド「map.」ディレクションの他、UNIVERSAL OVERALLやDISCUS、PENDLETONとのWネームアイテムを発表するなど、ディレクターとしても活躍の幅を広げている。
【CHARLIE PANTS THE ORIGINAL / SMITH'S CLASSIC TWILL / NATURAL】
SMITH’SのアイコンといわれるUSA製ペインターパンツ。70年代~90年代にかけて実際に生産していた工場に当時と同じファブリックを用いてクロスベルトループ、カラーステッチも忠実に再現しています。未洗いのリジット状態ですので洗濯すると1%~3%の縮みがでます。(股下で1~2㎝です。)履くほど洗うほどに体に馴染むペインターパンツです。
【2 pocket cover-all /10 oz. blue denim / indigo】
ゆったりとしたフィットとシンプルかつオーセンティックなデザインが魅力の2ポケットタイプのカバーオールジャケットは日本製の10oz.デニムを使用しMade in Japanにて制作しています。飽きのこないデザインと着込む事で風合いの増すインディゴデニムとMade in Japanの美しいステッチワークが魅力の一枚です。