ERな人 VOL.58 ぬいぐるみドリーム!

ERな人 VOL.58 ぬいぐるみドリーム!

<高松 (エディター) / 中島 真美(フォトグラファー) / 和島 美緒(エディター) >

photo, text, edit by NAOKI KUZE 

 

1906年に創業したアメリカンワークブランド”SMITH’S AMERICAN”(以下スミス)。1970年台に日本で流通するとリアルワーカーからアメカジフリークまで、ジャンルレスに様々な人々に愛され続けてきたブランドです。このウェブマガジン「ERな人」では、そんなスミスを身にまとった現代で様々な役割を持ち活躍する”ERな人”達の仕事やライフスタイルをご紹介していきます。 

 

3人で活動されている「ぬいぐるみドリーム!」について教えてください。

高松 (以下高松): イベント名ですね。

ー皆さんはそれぞれエディターやフォトグラファーとして活動をされていますが、なぜ「ぬいぐるみドリーム!」を始めようと思ったんですか?

和島 美緒 (以下和島): 私と高松がまだカジカジという雑誌のエディター時代に、京都の泊まれる雑誌をコンセプトにした「マガザンキョウト」という宿泊型複合施設で1ヶ月限定で「ホテルニューカジカジ」という泊まれる「カジカジ」っていう企画をさせていただいた時に、泊まれる雑誌なんで「カジカジ」が編集したコンテンツの一つとして「ぬいぐるみドリーム!」をやったのがエピソード0ですね。

高松: ぬいぐるみをドカっと集めて部屋にあったら可愛いんじゃないかって和島さんと僕で企画しました。2017年の秋ぐらい。

 

ー「ぬいぐるみドリーム!」の前身となる企画は結構前にされていたわけですね。

高松: そうなんです。それから2020年の6月に「カジカジ」がコロナの影響もあって解散することになり、僕と和島さんが新たに所属している「STAND MAG」っていう場所にギャラリースペースがあるんですけど、何かイベントをやることになったんですよ。

和島: 好きなことをやって良いとのことだったので、じゃあ楽しかった「ぬいぐるみドリーム!」をもう一回やりたい!ってなったんです。

高松: それで改めて「ぬいぐるみドリーム!」を開催するにあたって、「カジカジ」時代から取材を一緒に回ったりしている中で中島さんもぬいぐるみ好きっていう情報を知ってたんで声を掛けたんです。

和島: 私は「カジカジ」で働いてた15年間、中島さんがぬいぐるみ好きっていう情報を全く知らなかったんですけど()。ぬいぐるみが好きってこと秘めてたん?

中島 真美 (以下中島): 秘めるものだと思ってました()

高松: 僕は中島さんが秘めていることを知っていたので「ぬいぐるみドリーム!」復活させますけど中島さんも一緒にやりませんか?って誘ったらめちゃくちゃやりたいです!って言ってくれて。それで3人で「STAND MAG」でローンチしたのが2021年の10月になりますね。

和島: 今となっては中島さんいてくれたから、今回みたいに原宿のど真ん中でイベントさせてもらったりして。「ぬいぐるみドリーム!」を牽引してくれてます。

中島: こんなにも感情を爆発させることができるコンテンツになるとは()

 

niko and … TOKYOでのイベントの設営をする「ぬいぐるみドリーム!」の3

 

 

ーレアなぬいぐるみの大半は中島さんのコレクションだそうですね。

和島: 毎回イベントを開催する度に、中島さんこんなすごいぬいぐるみ持ってたん!?って驚かされるんですよ()

 

普段はフォトグラファーとして活躍する中島さん

 

ー皆さん本業のエディターやフォトグラファーとしてのお仕事もされているので、日々お忙しいと思うのですが、「ぬいぐるみドリーム!」はどのようなフローで運営をされているんですか?

和島: 思っている以上に私たちはあまり計画性はないですね()

中島: 最初は年1ペースでイベントをやっていきましょうかって3人で話してはいたんですけど、色々とお声掛けいただいてイベントに出店させてもらうようになって、気付いたら月1ペースになってしまっています()

高松: なので現在はみんなで集まって、この日こんなイベントに声かけられてるけどどうですか?皆さんのスケジュールいけますか?いける。いける。これはちょっと難しい。こっちはいける。みたいな感じで調整してますね()

和島: はい。で、ベースとして主催イベントを年1でやりたいっていうのはあって。それは自分たちがもう自由に、とにかく自由度高く好きにやりたいことをやるみたいな。濃い目の「ぬいぐるみドリーム!」を1年に1回やって、あとはお声が掛かったら、いいんですか?ありがとうございます。みたいな感じで出店させていただいてます。

中島: 今回もありがたいです。

高松: こんな原宿のど真ん中で「ぬいぐるみドリーム!」をやらせてもらえるなんて思ってなかったからホンマにありがたいですね。

 

「カジカジ」では編集長を務め、現在は「STAND MAG」に所属しエディターとして活動する高松さん不定期で麻婆豆腐の出店も行っている。

 

2021年から現3人の体制で活動をされていますが、先日も青山でイベントされていたり活動を開始した当初から比べて活動の幅は確実に広がっていると思いますが、環境の変化はありますか?

和島: 確かにぬいぐるみの界隈の盛り上がりは、やっぱりやればやるほど手応えを感じますね。第1回目をやった時から感じてました。

中島: イベントに来てくれた知り合いも、この人もぬいぐるみ好きだったんだ!っていう発見も多いんです。

和島: やっぱりみんな秘めてるんやね。

高松: 今回イベントに誘ってくださった代官山青果店の色川さんも見た目は結構イカつ目なんですけどぬいぐるみが大好きっていう可愛らしい一面もあって()

中島: 第一回目の大阪で開催した「ぬいぐるみドリーム!」にも実は駆けつけてくださっていてご自身に似たぬいぐるみをお迎えしていただいたんです。みんなぬいぐるみ好きっていうことを秘めてるんですよね。

 

カジカジHで編集長を務めた和島さん。高松さんと同じく現在は「STAND MAG]に所属しエディターとして活動している。

 

ー「ぬいぐるみドリーム!」のイベントではたくさんお客様が来場されています。なぜみんなぬいぐるみは人を惹きつけるのでしょうか?

和島: 奥が深くて正直なぜかはわからないんところもあるんですけど、それぞれがストーリーを持って来てくださるのかなと。

中島: 私たちが展示させてもらってる子たちは、懐かしのあの子たちも多いので、お客さんも当時の記憶を思い出して、昔の話で盛り上がったりして。なんかそういうのも良い光景だなと。

和島: イベントをやると、私は「ぬいぐるみドリーム!」に来てくれるお客さんが逆に気になってて。お客さんのキャラクターがなんかちょっと濃いし、なんか興味深くて、ちょっと愛情深い人が多いんです。なんか気になる癖になるんですよね。だからまた「ぬいぐるみドリーム!」をやりたくなってしまうっていう。

中島: 来てくださった方とのコミュニケーションもとても楽しみで、いつも意外な一面を知ったり発見したりするんです。それがめちゃくちゃ嬉しいんです。

和島: 人の優しいところに触れる感じはありますね。

高松: そうっすね。「カジカジ」をやっていた頃から感じていたんですけど、結構髭生えたちょっといかつめのお兄さんたちのぬいぐるみ好き率が結構高いっていうのは間違い無いですね()。「ぬいぐるみドリーム!」はぬいぐるみ好きって声を大にして言っていいんやなっていう風にさしてくれた感はありますね。

 

ー皆さんはそれぞれでお仕事もされているわけですが、お仕事をするときに大事にしていることやこだわっているスタイルはありますか?

中島: カメラの時は動きやすくて、結構ダボダボなシルエットを選びますね。しゃがんだりしてもキュってならないような。「ぬいぐるみドリーム!」の時はぬいぐるみと色を合わせることを意識してアイテムを選ぶことが多いです。今日穿いているパンツはP太のカラーにも合っていて気に入ってます。

和島: 私はTPOを考えて洋服を選ぶことで気分をアゲますね。例えば今日は「ぬいぐるみドリーム!」やから、ぬいぐるみのTシャツ着てる方が気合い入るなとか。今日結構歩く日やから、歩きやすいスタイルにするとか。ちなみに今日は設営作業があったのでペインターにブーツで合わせてるんですけど、このブーツめっちゃ歩きやすいんですよ。曲聞きながら歩くと気持ちいいから、なんかその感じで今日は靴から合わせようかな、とか。1日のスケジュールを考えて、あ、絶対この1日やったらこのアイテムを選んだらアガる!っていう感じでスタイリングを考えるのが好きですね。

高松: 僕は古着が好きっていうのもあって、穴の空いたTシャツやデニムを好んで着たりしますが一応大人なのでTPOを考えてキレイめなシャツとか着たりする日もあります。でもやっぱり楽な服装が1番ですけど()

 

「ぬいぐるみドリーム!」から生まれた盛り上げ隊を務めるオリジナルパペットユニット「パーペンターズ」のP太と中島さん

LES HALLES PAINTER / RED

「パーペンターズ」の左平と和島さん

LES HALLES PAINTER / TAUPE

「パーペンターズ」の吾助と高松さん

LES HALLES PAINTER / BLACK

ー「ぬいぐるみドリーム!」の展望を教えてください。

高松: 僕たちは元々雑誌をはじめ本を作ってきたメンバーなので「ぬいぐるみドリーム!」の本は絶対作りたいですね。

中島: ぬいぐるみ好きの人がやっぱり面白いんです。

中島: そんなぬいぐるみ好きの相棒を図鑑みたいにしても良さそうですよね。

高松: いろんなパターンで本は企画できるんですよね。その人のこの子っていうのは絶対おるはずなんで、多分持ち主とぬいぐるみの顔が似てくると思うんですよね、きっと。あとは海外でも「ぬいぐるみドリーム!」やってみたいですね。

和島: もっとこの輪が広がったら良いなと思ってます。

中島: そうですね。この壮大なギャグが広がれば良いなと()

高松: 「ぬいぐるみドリーム!」はギャグなんですよ。

中島: 過去全力で大人が本気でやってるギャグがもっと広がれば良いなと。

和島: パリとか行きたいね。

 

撮影協力: niko and …TOKYO

 

 

 

 

ぬいぐるみドリーム! @nuigurumidream_official

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高松 @czczarakichi

エディター / ぬいぐるみドリーム!実行部隊

1980年枚方市生まれ。大学卒業後にふらふらした後、関西のファッション誌『カジカジ』で編集者を務め、2020年よりフリーランスに。大阪・中崎町に拠点を置くエディトリアル集団「STANDMAG」に身を置きつつ、紙媒体やWEBなどの制作・執筆のかたわら、「ぬいぐるみドリーム!」の活動を行う。趣味過ぎて「麻婆豆腐」の活動も行う。

中島 真美

フォトグラファー / ぬいぐるみドリーム!実行部隊

1984年島根県生まれ。大阪在中。旧き佳き物を敬愛するフリーカメラマン。雑誌、広告等で関西を中心に活動中。

和島 美緒 @newawaji

エディター / ぬいぐるみドリーム!実行部隊

1983年淡路島生まれ。大学卒業後、関西のファッション誌『カジカジ』『関西girl's style exp.』『カジカジH』で編集者を務め、2020年よりフリーランスに。大阪・中崎町に拠点を置くエディトリアル集団「STAND MAG」に身を置きつつ、紙媒体やWEBなどの制作・執筆のかたわら、「ぬいぐるみドリーム!」の活動を行う。

 

 

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