ERな人 VOL.8 上野恒星 (アーティスト)
ERなひと VOL.8 上野恒星 (アーティスト)
photo, text, edit by NAOKI KUZE
1906に創業したアメリカンワークワークブランド”SMITH’S AMERICAN”(以下スミス)。1970年台に日本で流 通するとリアルワーカーからアメカジフリークまで、ジャンルレスに様々な人々に愛され続けてきたブランド です。そんなスミスを現代で活躍する”ERな人”に仕事やライフスタイルを通して着こなしてもらい、スミスの 魅力を語っていただきます。
上野さんが普段打ち合わせなどする際に使用している都内事務所。
-今回スミスの2 pocket cover-allを着用していただきました。
上野恒星(以下上野): 率直に目の詰まった生地感なんですけど裏地の無い一枚仕立てがこの時期に厚すぎずち ょうど良くて、それとブルーステッチとナチュラルカラーの生地の配色が良いですね。アメリカの古着が好き なもんで、今までアメリカのワークブランドはたくさん袖を通してきましたけど、個人的に数あるメジャーなワークブランドの並びの中でもスミスは特に洒落てるなという印象です。”オーラがある服”というか。素材感 も良いのでこれずっと着てたら「どんなエイジングをするんだろう?」っていう楽しそうなイメージが湧いて きますね。
1年ほど前に音楽をやめてアーティストに転向したんですけど、以前ほど洋服を買わなくなってしまって。洋 服自体は変わらず好きなんですけど、軽くてあったかい機能素材だったり、自転車移動の時にチェーンのオイルが裾に付いたりして汚れても大丈夫なものだったり、洋服を選ぶ基準がかなり変わってきていて。ミュージシャンの時は色んな洋服をきてコーディネートを楽しんでたんですけど、今は着心地の良さだったり、ずっと 同じ服を着続けることでさらにエイジングしてカッコ良く見えるみたいな。そんな服が良いなって思うように なってきているので、そういう最近の好みからするとこのカバーオールはまさにしっくりきてますね。今の状 態でも完成されたカバーオールだと思うんですけど、着る人によって違うカッコ良さが引き出されていくと思うので良いですね。
カバーオール (スミス) ¥26,400 / スウェットシャツ (古着) / ジーンズ (リーバイス) / シューズ (アディダス) / キャップ (古着) / アイウェア (モスコット)
-長年ミュージシャンとして活動されてきて、アーティストに転向されて1年経ったとのことですが最近の活 動の変化はありますか?
上野: この1年間はひたすら絵を描いてきて、3回ほど個展をやらせてもらいました。その活動の中で”WHEN WE SAW IT BEING THERE”という本も一冊作ったんですけど、本当に自分らしいモノが出来たなって。もちろんもっとやりたいこととか、もっと良くしていきたいなってこととかはあるんですけど、この本は1年間絵 を描いてきた自身の名刺代わりなってくれるなと思ってます。今は音楽やアパレル関連のクライアントワークが多いんですけど、この本をきっかけに、さらに活動の場を広げて色んな人と繋がりを持ってお仕事できたら良いなと。あとはまだ東京でしか個展をしていないので、ミュージシャン時代のように様々な土地でツアーを 回るように個展をやりたいとも思ってます。国内はもちろんなんですけど、ゆくゆくはアメリカや台湾、韓国 など海外でも活動したいですね。
作品を描く前段階で試し書きやアイデアなどを書き溜めているノート。 インクペンは筆ペンのように筆圧で強弱の調整が可能なものを愛用。
風景や構図などのメモ代わりに使用しているニコンとローライのカメラ。 持ち運びが楽なコンパクトなものを愛用。
”WHEN WE SAW IT BEING THERE” アート作品の他、上記のカメラで撮影されたスナップなども収録されている。
-ミュージシャン時代からのファンの方々もきっと新たな活動にワクワクしていると思います。
バンドをやっていた時から応援してくれている方々もたくさんいて、僕がバンドを辞めて今は全然違うアーテ ィスト活動をしているので、ガッカリだけはさせたくはないなと常に思ってますし、今の活動を通してまた違 った形で応援してくださっている方々に喜んでもらえたらなって思ってます。個展で展示している作品もそう ですし、先程ご紹介した本も SNS などでは伝わらないディテールやこだわりが詰まっているので、直接コミ ュニケーションも取れたら嬉しいですね。まさにこのカバーオールも同じで、着てみてわかる良さが詰まって いるのでたくさんの方に袖を通して欲しいです。なんか上手くまとめてしまいましたかね(笑)?
1988 年生まれ、福岡県出身。
Yogee New Waves、Jappers のベーシストとして活動をした後、2022 年から画家、イラストレーターとしてのキャリアをスタート。 同年、個展『Hello It’s Me』を kit gallery にて、『You ain’t going nowhere』を candle cafe △ll にて開催。 画家としての活動のほか、イラストレーターとして様々なアーティストやブランド等にデザインを提供している。 オフィシャルホームページ https://uenokosei.net
【2 pocket cover-all /HD cotton canvas / natural】
ゆったりとしたフィットとシンプルかつオーセンティックなデザインが魅力の2ポケットタイプのカバーオールジャケットは日本製の高密度キャンバスを使用しMade in Japanにて制作しています。飽きのこないデザインと着込む事で肌に馴染む固めのキャンバス素材とスミスらしいネイビーでデザインされたカラーステッチのアクセントが魅力の一枚です。
*製品はワンウォッシュ加工が入っています。